2011年 01月 07日
パイエル板、M細胞の歴史 |
つい60年ほど前までは、日本は結核王国で、若い人たちがたくさん結核に倒れた。
肺からの痰を飲んで、腸が結核菌に感染し腸結核と診断されると、余命は幾ばくもなかった。
結核菌はパイエル板から侵入し、組織を破壊して、腸の壁に穴をあけてしまう。
この結核菌のパイエル板通過を解明しようとしたのが、竹尾結核研究所に勤めていた熊谷謙朗先生で、その成果は「形態的成分の腸管吸収機転に就いて」という論文に見ることができる。
第5,6図は、ウサギの腸に入れた血球分が、盲腸のリンパ小節に取り込まれた様子(赤血球の鉄製分を青く染色)
第8図は、腸に入れた死結核菌(赤く染色)も盲腸のリンパ小節に取り込まれたことを示す。上皮内のリンパ球も描かれている。
第9図は小節内に多量に集合する菌
熊谷先生は「その他の腸粘膜より決して吸収せらるることなし」と結論した。
肺からの痰を飲んで、腸が結核菌に感染し腸結核と診断されると、余命は幾ばくもなかった。
結核菌はパイエル板から侵入し、組織を破壊して、腸の壁に穴をあけてしまう。
この結核菌のパイエル板通過を解明しようとしたのが、竹尾結核研究所に勤めていた熊谷謙朗先生で、その成果は「形態的成分の腸管吸収機転に就いて」という論文に見ることができる。
第5,6図は、ウサギの腸に入れた血球分が、盲腸のリンパ小節に取り込まれた様子(赤血球の鉄製分を青く染色)
第8図は、腸に入れた死結核菌(赤く染色)も盲腸のリンパ小節に取り込まれたことを示す。上皮内のリンパ球も描かれている。
第9図は小節内に多量に集合する菌
熊谷先生は「その他の腸粘膜より決して吸収せらるることなし」と結論した。
by kosuke-n
| 2011-01-07 12:11
| 分子・細胞生物学