2011年 04月 17日
姿勢調節のメカニズム |
今まで体性感覚と視覚による反射を勉強してきました。
それは外界を正しく見るために行われる機能です。
姿勢調節のもっとも重要なことは、頭部を地面に対し垂直に、静止させること、です。
治療において意識しなくてはならないことは、体性感覚をいじることに近いので頭部の位置的変化が起きるとそれを代償する作用が働くことではないでしょうか。
緊張の強い人はその代償作用がうまく作動しないと、他の部位への障害として何らかの症状を起こす可能性も出てくるかと思います。
うまく使えば局所を触らず、症状を変えることもできますが、下手にすれば別の症状を出す危険性もあります。
今まで動眼反射について学んできましたが、今回は前庭脊髄反射系について学んでみます。
前庭頚反射vestibulo-collic reflex(VCR)
半規管系の前庭頚反射は、身体全体が回転したときに、頭がそれとは逆方向に回転する反応です。
半規管からの信号は、前庭神経核(特に内側前庭神経核)を介して、主に内側前庭脊髄路を通って頚筋の運動ニューロンに伝えられます。
前庭脊髄路には、興奮性のものと抑制性のものが存在しています。
左の背側頚筋運動ニューロンに対する水平半規管からの信号は、右前庭神経核からは興奮性、左前庭神経核からは抑制性です
身体が何らかによって右へ回転すると、右水平半規管からの信号が増え、左の背側頚筋運動ニューロンに対する興奮性入力が増える一方で左背側半規管からの信号が減り、左の背側頚筋運動ニューロンに対する抑制入力が減ります。
したがって、左の背側頚筋運動ニューロンの活動が高まり、まったく反対の作用によって右の背側頚筋運動ニューロンの活動が低くなります。
その結果、頭は左、すなわち身体の右回転を代償する方向に回転することになる。
ただし、頭の回転を支配する頚筋はたくさんあり、しかもひとつの頚筋でも部位によって作用方向が異なります。
したがって、頚筋運動ニューロンに対する前庭脊髄路の作用は、それぞれの頚筋の特性によって異なる複雑なシステムを作っています。
また、前庭神経核から網様体を介して頚筋運動ニューロンに至る多シナプス性の経路も重要な役割を持っています。
にしむら治療院 はり・きゅう・カイロプラクティック
それは外界を正しく見るために行われる機能です。
姿勢調節のもっとも重要なことは、頭部を地面に対し垂直に、静止させること、です。
治療において意識しなくてはならないことは、体性感覚をいじることに近いので頭部の位置的変化が起きるとそれを代償する作用が働くことではないでしょうか。
緊張の強い人はその代償作用がうまく作動しないと、他の部位への障害として何らかの症状を起こす可能性も出てくるかと思います。
うまく使えば局所を触らず、症状を変えることもできますが、下手にすれば別の症状を出す危険性もあります。
今まで動眼反射について学んできましたが、今回は前庭脊髄反射系について学んでみます。
前庭頚反射vestibulo-collic reflex(VCR)
半規管系の前庭頚反射は、身体全体が回転したときに、頭がそれとは逆方向に回転する反応です。
半規管からの信号は、前庭神経核(特に内側前庭神経核)を介して、主に内側前庭脊髄路を通って頚筋の運動ニューロンに伝えられます。
前庭脊髄路には、興奮性のものと抑制性のものが存在しています。
左の背側頚筋運動ニューロンに対する水平半規管からの信号は、右前庭神経核からは興奮性、左前庭神経核からは抑制性です
身体が何らかによって右へ回転すると、右水平半規管からの信号が増え、左の背側頚筋運動ニューロンに対する興奮性入力が増える一方で左背側半規管からの信号が減り、左の背側頚筋運動ニューロンに対する抑制入力が減ります。
したがって、左の背側頚筋運動ニューロンの活動が高まり、まったく反対の作用によって右の背側頚筋運動ニューロンの活動が低くなります。
その結果、頭は左、すなわち身体の右回転を代償する方向に回転することになる。
ただし、頭の回転を支配する頚筋はたくさんあり、しかもひとつの頚筋でも部位によって作用方向が異なります。
したがって、頚筋運動ニューロンに対する前庭脊髄路の作用は、それぞれの頚筋の特性によって異なる複雑なシステムを作っています。
また、前庭神経核から網様体を介して頚筋運動ニューロンに至る多シナプス性の経路も重要な役割を持っています。
にしむら治療院 はり・きゅう・カイロプラクティック
by kosuke-n
| 2011-04-17 22:49
| 解剖学