2015年 12月 07日
原因・理由・アプリオリ |
今日は哲学的なところに触れたいと思います。
「原因cause」と「理由reason」
外国の方を治療させていただく中で、
"what is the cause?"
"what is the reason?"
と何となく使い分けていることに気づかされます。
医療の分野で考えると、
「膝が痛い」→「半月板の損傷、靭帯の短縮」これらはcauseでいう痛みの原因でしょう。
我々が捉えるのは
「膝が痛い」→
「半月板、靭帯の短縮、四頭筋の萎縮」→
「脛骨の外旋が強い・半腱半膜様筋の緊張が強い・二頭筋の収縮が弱いために半月板に負荷がかかった」→
「股関節の可動性の制限があり、梨状筋が硬い。これがハムストリングスの緊張と関係ありそうだ」→
「梨状筋の緊張が起こす仙骨の下方変位・股関節の可動性の制限・坐骨神経の圧迫がハムストリングスの機能障害を起こしている。
上部腰椎の側弯によって大腿神経の緊張を起こし四頭筋の萎縮を起こしている」→
「以前に肩を痛めたために体を傾けて腕を上げなければならず、それが腰椎の側弯と関連しているようだ」
ここまで遡ると原因causeというよりは理由reasonです。
「理由」ないしは、哲学的な表現である「ア・プリオリ」という物事の先立って起こっている事象を指す言葉が一番腑に落ちるのではないでしょうか。
恐らく長いこと苦悩している患者さんには、このように存在している現象の原因をいくつも遡り、理由そしてアプリオリの部分へと近づかなければ問題の解決がなされないのではないかと考えています。
どこいってもなかなか改善されなかった方が、どんどん良くなっていく過程にはこのアプリオリへの気づきが必ず存在します。
少しでも苦悩している患者さんへのお力になれれば幸いです。
にしむら治療院 西村 公典
東京都港区芝5-27-5山田ビル503
03-6435-2437 nishimura@hari.space
にしむら治療院ホームページ
「原因cause」と「理由reason」
外国の方を治療させていただく中で、
"what is the cause?"
"what is the reason?"
と何となく使い分けていることに気づかされます。
医療の分野で考えると、
「膝が痛い」→「半月板の損傷、靭帯の短縮」これらはcauseでいう痛みの原因でしょう。
我々が捉えるのは
「膝が痛い」→
「半月板、靭帯の短縮、四頭筋の萎縮」→
「脛骨の外旋が強い・半腱半膜様筋の緊張が強い・二頭筋の収縮が弱いために半月板に負荷がかかった」→
「股関節の可動性の制限があり、梨状筋が硬い。これがハムストリングスの緊張と関係ありそうだ」→
「梨状筋の緊張が起こす仙骨の下方変位・股関節の可動性の制限・坐骨神経の圧迫がハムストリングスの機能障害を起こしている。
上部腰椎の側弯によって大腿神経の緊張を起こし四頭筋の萎縮を起こしている」→
「以前に肩を痛めたために体を傾けて腕を上げなければならず、それが腰椎の側弯と関連しているようだ」
ここまで遡ると原因causeというよりは理由reasonです。
「理由」ないしは、哲学的な表現である「ア・プリオリ」という物事の先立って起こっている事象を指す言葉が一番腑に落ちるのではないでしょうか。
恐らく長いこと苦悩している患者さんには、このように存在している現象の原因をいくつも遡り、理由そしてアプリオリの部分へと近づかなければ問題の解決がなされないのではないかと考えています。
どこいってもなかなか改善されなかった方が、どんどん良くなっていく過程にはこのアプリオリへの気づきが必ず存在します。
少しでも苦悩している患者さんへのお力になれれば幸いです。
にしむら治療院 西村 公典
東京都港区芝5-27-5山田ビル503
03-6435-2437 nishimura@hari.space
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by kosuke-n
| 2015-12-07 18:27
| 哲学