ダウンドッグ 踵がつかない本当の理由 |
ヨガのインストラクターの方たちにも来院していただき、いろんなポーズについて教えていただく機会を得ることができました。
いつもいろんな気づきをありがとうございます。
「ダウンドッグ」ができない方についてどういう問題があるのかという相談があり、実際にその方の治療に携わることになりましたので今回ご紹介致します。
たまにみかける身体の固い方はこんな感じですよね?
踵をできるだけ付けたまま、股関節から折りたたみ背中を伸ばすポーズである「ダウンドッグ」
実はこのポーズ、整形外科的な座骨神経伸張テストととても似ています。
SLR検査やラゼーグ検査と呼ばれる坐骨神経を伸長する動作で痛みや痺れが出る場合、坐骨神経の障害が疑われます。
坐骨神経は下部腰椎から始まり、仙骨の横から梨状筋の下(人によっては間)を通って下肢の後面を降りてきます。
つまり、足を前に上げて行くと坐骨神経は引っ張られるのです。
もし、腰や股関節などに坐骨神経を圧迫する部位があると、坐骨神経を牽引するような足を上げる動作を行った際に「痺れが出る」「こわばる」という現象が起きます。
この「こわばる」という症状の一つがダウンドッグでいう「踵が浮いてしまう」ことに繋がるのです。
通常、ヨガの様にゆっくりな動作でストレッチをかけて行くと、身体の柔軟性は向上します。
しかし、神経の伸張によって「こわばり」が起こっている場合は、筋肉は緩むどころか固くなって行きます。
いくらやっても柔らかくならない方というのは、神経の圧迫が起きている部位を探し、そこを治してからストレッチなりヨガを行わなければなりません。
腰痛がある方、座骨神経痛がある方はもちろんのこと、足がつりやすい、外反母趾がある、長く歩くと足が痛くなる、など足に何かしらの症状がある人は坐骨神経の問題が隠れているかもしれませんので、ストレッチには注意してください。
骨盤や腰椎の状態を変化させると、その直後から踵がつきやすくなるため、どこにポイントを作りながらポーズをとるかがわかりやすくなります。
あるポーズをとると身体のどこかに痛みが走るなども対応できます。
身体の問題でお困りの方に少しでもお役に立てれば幸いです。
にしむら治療院 西村 公典
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